日本ワインリレーvol.2北海道・モン ルージュ2018

家での楽しい時間を「日本ワイン」で繋がりませんか?

ワンスタイリスト大野明日香さんの呼びかけで、SNSで始まった「日本ワインリレー」。

ワインで繋がった人の輪、ワインの輪は、きっとこれからの時間と空間を豊かにするはず!ってことで、ソムリエ、酒屋、ライターなどワインを扱う人をゴッタにして、飲み手の皆様の楽しい時間を作るワインを改めてお伝えしていきます。

※投稿の順ではなく順不同で掲載しております。※掲載にあたり、編集部で一部校正をしておりますことご了承ください。

ワインのバトン:An Di ソムリエ 大越基裕さん

 北海道出身の僕が紹介するのは、山中敦生さんが、余市のワイナリーで最も人気の高い生産者であるドメーヌ タカヒコで栽培・醸造の研修を終え、2016年余市に開いた、”ドメーヌ モン” の 赤ワイン “モン ルージュ2018” です。

 残念ながら僕自身はまだこちらのワイナリーに訪問できていないのですが、ここ2年で何度か試飲をしてとても印象に残っている生産者です。ワインジャーナリストの山本昭彦さんのWine Reportで、北海道ワインのブラインドテイスティングを一緒にした時も、傑出クラスとして評価したのをよく覚えています。

 この赤ワインは、全房発酵で造られ、特徴的なグリーンノートがハーバルかつペパリーなニュアンスを表現し、すりつぶした苺や梅を思わせる華やかさ、紅茶の茶葉を連想させる複雑さが纏う芳しいアロマを持ちます。北海道で成功している葡萄品種であるツヴァイゲルトらしいフレッシュな酸味とタンニン、中盤の心地よい厚みが軽やかな風味ながらも味わいに骨格を与えており、醸造の特徴、葡萄品種そして北海道らしさのそれぞれがバランスよく感じられるクリーンでナチュラルな味わいです。生産量が少ないので運よく入手できた方は、ご家庭で醤油やバルサミコ風味のソースで食べる鮪のソテーや、少しブラックペッパーを効かせた鳥の照り焼きなどとお試しください。

 ワインにとっての本質とは、“ティピシティ” をどれだけ表現しているかです。

醸造方法、葡萄品種、天候、土壌、地形、地質それぞれがワインの味わいを構成する重要なファクターですが、このワインからは、それらを感じることができます。

今現在、過去に経験をしたことがない状況下にいる私たちですが、畑は変わらず時を刻んでいます。

そんな時こそ、本来の日本を感じさせてくれるワインを飲んで元気を出していきましょう!


大越基裕さん

東京・明治神宮前にある「An Di」のオーナーソムリエ。

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