今日、今、ひとつ。
今たべるものが明日のわたしをつくるもと。自分の心と身体にきいてみて、今日のひとつを選んでみる。ねえ、わたし。何たべたい?
その問いに薬膳の観点から答えます。
湿気からくるだるさを溜めないために
〜今日のわたしの声〜
少し歩いただけでも最近はマスクで息苦しいなと感じてマスク蒸れがとても不快。顔は蒸れてるのに、口は乾いていたり。体力には自信があるほうなのに、身体が重くだるさが抜けなくて。梅雨の時期って私こんなにキツかったっけ?と思うんです。
■今日のテーマは「水分代謝」
体調を崩すとまず”風邪”をうたがいます。実は四季により体調を崩す原因は異なり、漢方では風邪(ふうじゃ)は春一番が吹く頃の症状と言われています。梅雨時期は湿邪(しつじゃ)による不調が現れやすくなります。むくみが取れづらい、だるいなどは水分代謝がうまくできていないのかもしれません。
〜わたしへのごはん〜
小豆の豆腐白玉
豆を煮るのは長時間かかるから面倒。ですが、小豆は1時間あれば柔らかく煮えるので比較的簡単です。好みの甘さが調節でき小豆の風味もしっかり味わえる手作りを楽しんでみてください。白玉は絹ごし豆腐でこね丸めると茹でた後も冷蔵庫保管で、水だけでこねた時よりもモチモチ感が続きます。褐色のはちみつはミネラル分が豊富。黒蜜のような風味が加わり、より和風スイーツに。
〈材料:作りやすい分量〉
小豆乾物100g 白玉粉100g(少し大きめに丸めた白玉12個) 絹ごし豆腐80g はちみつあれば褐色の大さじ4 塩ひとつまみ 水各量
〈作り方〉
1.小豆を洗い、鍋に小豆と豆の三倍の水を入れ強火にかける。
2.沸騰したらアク抜きのため茹で汁を捨てる。
3.再び鍋に小豆と豆の三倍の水を入れ火にかけ沸騰したら弱火にし、豆が煮汁から出ないように差し水をしながら約1時間豆が柔らかくなるまで煮る。
4.ボールに白玉粉を入れ豆腐を加え、粉っぽさがなくなるまでよくこねる。
5.4を均等な団子になるようそれぞれ丸める。
6.鍋に水を入れ沸騰させ5を投入し、浮き上がってくるまで煮る。
7.6が浮き上がって1.2分経った白玉から冷水にひたし、水気と取る。
8.お好みで3の小豆に塩を入れ、汁ごと器に盛り、白玉をのせはちみつをかける。温かいままでも、小豆を汁ごと冷やしていただいても。
9.食べきれなかった小豆は冷蔵庫で三日ほど保存できます。
湿気の薬:小豆
水分代謝を高める作用があり、多湿地域に住む日本人の体質を補う食材です。湿気でこもった熱をとり、また水分が滞ることでおこるむくみやだるさ、下痢などを改善します。
むくみの薬:豆腐
尿を出す作用でむくみを改善します。疲労回復にもよく、また口の乾きを潤し口臭予防も。
わたしを整える食のアドバイザー
河村千影
はちみつ料理研究家。一般社団法人日本はちみつマイスター協会副理事長。漢方スタイリスト。養生薬膳アドバイザー。ただ甘いだけじゃないはちみつの味わいや活用法、その健康や美容への効果などを協会主催の講座やワークショップ、薬膳料理教室、カルチャーセンターで教えている。はちみつと薬膳をかけ合わせた料理を提案。
レシピ掲載『aromatopia』No156(フレグランスジャーナル社)『リンネル』2020年5月、6月号(宝島社) テレビ朝日『食彩の王国』2021年6月5日放送はちみつ特集/家庭料理担当
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